株式会社NTTデータ様
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株式会社NTTデータ
技術開発本部
SIアーキテクチャ開発センタ
有馬 一閣氏
NTTデータで行っているVPN技術の研究プロジェクト。情報家電を含めた広範なサービスを見すえ、セキュリティの強化と高品質を両立させることが目的のひとつだ。そのなかでTV会議を研究対象の一つとしたNTTデータは、OKIネットワークインテグレーションの提供するビデオ会議システム、「VOCS™シリーズ」に着目する。数あるシステムの中から「VOCSシリーズ」が選ばれた理由とはなんだったのか。その決め手について聞いてみた。
オンデマンドVPNの実現にむけて
総務省は平成16年度より「高度ネットワーク認証基盤技術の研究開発」に取り組んでいる。その中の、「オンデマンドVPN技術についての研究開発」について委託を受けているのがNTTデータである。
VPNとは"Virtual Private Network"(仮想専用通信回線)の略で、公共のネットワークをあたかも専用線のように利用できる技術のことを意味し、インターネット上に仮想的にプライベートネットワークを構築することができる。ただし、従来型のVPNでは、(1)機器認証が考えられていない、(2)あらかじめ設定しておいた拠点間でしか接続ができない、(3)個々の機器に対して設定変更しなければならず設定負荷が高い、(4)初期コスト、運用コストが高い—などの問題があった。
これらの問題点を軽減・解決するために、NTTデータは日々、オンデマンドVPNサービスの研究開発を行っている。NTTデータでこの技術開発に関わっている、技術開発本部SIアーキテクチャ開発センタの有馬一閣さんは、次のように説明してくれた。「インターネットに接続されたルータ等のハードウェア自体が安全なものであることを証明するICチップを機器に搭載して、そのハードウェアからの要求に応じて、ICチップ搭載機器の間にVPNを張り、インターネット上にセキュアな通信路を確保します。この高度ネットワーク基盤サービスが、オンデマンド VPNなのです」。

多地点接続の検証にあたってVOCSシリーズを導入

有馬さんが研究プロジェクトを進めるにあたり、VPN技術を検証するための素材として選んだのは「TV会議(ビデオ会議)」だった。その先には、今後市場規模の急拡大が期待される情報家電サービスが視野に入っている。
「TV会議を考えたときに、私たちは簡易端末としてフレッツフォンVP1000(※1)を選定しました。TV会議システムとしてはVOCSシリーズ(※2)を導入しました」
まず実験室内での試験的な接続を行い、その後、インターネットを介しOKIネットワークインテグレーションの越中島、NTTデータの茅場町、豊洲の3拠点間を接続した。このインターネットを介した接続によって性能の確認や課題の洗い出しを行った。
- ※1 「フレッツフォンVP1000」とは、NTT東日本/NTT西日本が提供するIPテレビ電話端末です。
- ※2 「VOCSシリーズ」とは、国内初の国際標準規格(H.323)完全準拠ビデオ会議であるTCBのビデオ会議システム「Visual Nexus」(世界最高水準の映像・音声品質・データ共有を実現)を実装した、OKIネットワークインテグレーションのプラットフォームによるアプライアンス製品。高性能・高信頼性、設置が容易で、バックアップ機能を標準装備し、運用・保守が容易という複数の利点を併せ持つ。
コンセプトにあった製品特性とサポート面での信頼

VOCSシリーズを採用した理由について、有馬さんは次のように説明してくれた。
「VOCSシリーズの最大の魅力は、通信プロトコルとしてH.323(※3)を採用していることですね。通信の高品質が確保できることもありますが、既存のTV会議設備がそのまま流用でき、またフレッツフォンVP1000などの簡易端末をシステムの構成に加えるのが容易です。つまり安価にTV会議のシステムをスタートできるわけです。もうひとつのメリットは、プレゼンスサーバによって、いつTV会議ができるのか、誰が通話可能かが、ユーザに分かりやすいことです。さらにセキュリティの面について言えば、TV会議を行う際に開放するポートを制御するSecure Transportという仕組みがあるのが魅力です。セキュリティリスクを減らすことができますから」
つまりオンデマンドVPNのコンセプトが、VOCSシリーズの高性能、高信頼性、H.323を採用していて設置が容易という特徴と見事にマッチしたといえよう。
また、NTTデータとOKIネットワークインテグレーションの間では、セキュリティ分野でのビジネスの検討を行っているが、それが今回のVOCSシリーズ導入のきっかけにもなった。有馬さんの口ぶりからも、単に製品の性能というだけにとどまらず、実験・研究への協力をはじめ、こまごまとした対応面でも、OKIネットワークインテグレーションに期待を寄せてくれていることが伝わってくる。
「いろいろ無理なお願いもしていますが、素早い対応をしてくれるのが嬉しいですね。今後とも頼りにしています」
- ※3 H.323規格とは、インターネットなどのIPベースのネットワーク上で音声、映像、データの通信を行うための基盤を提供している規格のこと。H.323 に適合していれば、複数の製造元からのマルチメディア製品やアプリケーションであっても相互に互換性を持つため、ユーザは互換性を心配せずに通信できる。
パートナーシップから生まれる新しい可能性

※画面はイメージです。
現在、有馬さんが所属しているプロジェクトチームでは、オフィス内の社員と出張者間でコミュニケーションをとるためのツールとしても、VOCSシリーズ/フレッツフォンVP1000の使用を検討しているそうだ。そうなれば、固定電話のみならず、出張者の移動体通信との接続を含めて、新たな環境への対応が不可避となる。実際に運用するなかから新しい課題が、浮上してくることだろう。
「ネットワークやデジタルの世界は技術の進歩が激しく、予想もしないまったく新しい技術が出てきてもおかしくありません。TV会議システムも、いずれは盗聴対策を講じる必要がでてくるかもしれません。そうした新しい取り組みを行ううえでも、OKIネットワークインテグレーションと連携することで、お互いに良いものを出していけると思っています。たとえば、OKIネットワークインテグレーションの持っている技術やソリューションと、私たちの技術やソリューションとをうまく組み合わせることで、さらに可能性が広がるでしょうね」。有馬さんは、そう結んでくれた。
VOCSシリーズの導入までの流れと、今後の展開予定
- 2005年10月
- オンデマンドVPN技術のTV会議への応用実験の検討
- 2005年12月
- VOCSシリーズを実際に用いたオンデマンドVPNの試験を実施。
- 2006年1月
- VOCSシリーズを用いて、インターネット環境の3地点間でオンデマンドVPN接続実験を実施。
- 2006年7月
- VOCSシリーズを用いて、コミュニケーションツールとしての有効性を検証するため追加導入予定。

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